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Amazon広告のASINとは | ACoSの改善の仕方も解説

作成者: Funnel|May 16, 2023 1:30:00 AM

 

ASINとは?

ASIN(Amazon Standard Identification Number)とは、世界最大のオンラインショッピングプラットフォームであるAmazonにおける商品の固有識別コードです。

Amazonでは、商品の識別にASINを使用しています。ASINは10文字の英数字で構成され、商品の検索や在庫の管理、広告のターゲティングなどに使われています。

ASINは、国際規格コードである、ISBN、UPC、EAN、JAN等と連動しており、同一の商品に対して複数のASINが生成されることはありません。Amazonで販売されている膨大な量の商品の1つ1つを識別するための商品コードであるため、ASINが重複する事はありません。

商品を出品する際には、セラーセントラルの管理画面を経由して、既存のASINを利用するか(相乗り出品)、新規で新しいASINを取得します。この際、不正なASINの使用はAmazonからペナルティを課される可能性もあるため注意しましょう。

関連:ACoSとは

ASINとAmazon広告

Amazonにおける広告には、以下のような複数のメニューが存在します。

  • スポンサープロダクト広告:検索結果や商品詳細ページに表示される広告
  • スポンサーブランド広告:ブランドロゴとカスタムヘッドラインを含む広告
  • スポンサーディスプレイ広告:Amazon内外のウェブサイトに表示される広告
  • Amazon  DSP広告:プログラマティック広告によるより高度なターゲティング

    これらの広告では、ASINを活用した広告配信が可能であり、この機能はGoogle、Yahoo!、Facebook、Instagramなどの他の広告媒体にはないAmazon独自の広告配信方法として大きな価値を持っています。

ASINターゲティング

ASINターゲティングの仕組み

ASINの具体的な活用方法は、広告配信におけるターゲティングです。広告配信対象の商品の「競合商品」「類似商品」等のASINに対して広告の配信を設定することで、ASINターゲティングが実行されます。
ASINターゲティングを実施することで、特定のASINの商品ページに広告を表示することができ、購入意欲の高いユーザーに効率的にアプローチできます。この手法は、従来のキーワードターゲティングとは異なる角度からのアプローチを可能にし、広告戦略の幅を大きく広げています。

PAT広告(Product Attribute Targeting広告)

スポンサープロダクト広告におけるASINターゲティングの広告は、PAT広告(Product Attribute Targeting広告)とも呼ばれます。この広告形式では、商品の属性情報を基にしたより精密なターゲティングが可能となり、広告の関連性を高めることができます。

関連:ASINターゲットを活用した「Amazon広告運用代行サービス」

基本的なターゲティング戦略

ASINターゲティングでは、主に以下の3つのカテゴリーが利用されます。

  1. 競合商品
    競合商品はとは自社と同じカテゴリーやターゲット層に向けて販売されている機能や価格が似ている商品を指します。これらをASINターゲティングで狙うことで、購入を検討しているユーザーが競合商品のページを見た際に自社広告を露出でき、他商品と比較される“検討段階”で自社の優位性や特徴を訴求しやすくなります。自社商品の強み(レビュー数・価格・保証内容なども)をアピールし、ユーザーの購入決定を後押しする重要な広告戦略の一つです。

  2. 類似商品
    類似商品とは、必ずしも同じカテゴリや価格帯ではなくても、消費者が「用途」や「目的」で比較検討する商品を指します。たとえば、家電ではブランドが異なっても同じ機能を持つ別メーカーの製品や、ファッションではデザインは違うが同じシーンで使えるアイテムがこれに該当します。このような類似商品をASINターゲティングすることで、自社商品の新しい魅力や差別化ポイントを、まだ自社ブランドを知らない潜在顧客にも訴求でき、競合比較時に“第2の選択肢”として選ばれる確率を高められます。特にレビュー内容や仕様、コストパフォーマンスなどで優位性を持つ場合は、購買意欲の高い層の流入も期待できます。

  3. カテゴリー
    同じ商品カテゴリー内の商品群とは、自社商品が属するAmazonのカテゴリ(例:家電、ファッション、ヘルスケアなど)全般に含まれる商品を指します。カテゴリーターゲティングを活用することで、その分野に興味がある幅広いユーザーへ広告を配信でき、ブランド認知の拡大や新規顧客の獲得に効果的です。特定の商品だけを狙うのではなく、カテゴリ全体のユーザー需要や検索行動に対して、自社商品の選択肢としてアピールできるのがメリットです。たとえば新規参入時や大型セール時など、カテゴリー全体で競合が多い場合にも有効な戦略となります。

広告配信対象のASINを選定する際には、以下の要素への配慮が不可欠です。

  • クリック単価(CPC)の妥当性
    予算に見合った単価設定は、広告運用の成果を大きく左右します。高すぎるCPCを設定すると広告費がすぐになくなり費用対効果が悪化しますし、逆に低すぎる場合は十分な表示回数やクリックが得られず、販売チャンスを逃すリスクが高まります。ターゲット市場のCPC相場や競合状況、自社商品の利益率・目標ROASに応じて、無理のない範囲で最適な入札額を設定し、運用状況を分析して定期的に見直すことが重要です。こうした調整によって、リーチの最大化とコスト効率の両立が可能になります。

  • 商品との親和性
    ターゲット商品と自社商品の関連性は、広告の成果を左右する重要な要素です。親和性が高いということは、用途やデザイン、機能、価格帯などさまざまな観点で消費者が両商品を比較・検討しやすいということです。たとえば、同じ悩み解決やライフスタイル提案型の商品、あるいは補完的なアクセサリー関係など、購入動機や利用シーンが近い場合、広告が自然に消費者の意思決定プロセスに入りやすくなります。一方、親和性が低い商品へのターゲティングは、クリックが発生してもコンバージョンに至らないことが多く、広告費の無駄を生みやすいため注意が必要です。ターゲットASIN選びの際は、定性的・定量的な商品情報やレビュー分析も参考に、どの程度ユーザーの選択肢に入りうるかをしっかり見極めて指定しましょう。
  • 競合の強さ
    競合の強さとはターゲットとなるASINやカテゴリーにおいて、どれだけ強力な競合商品や大手ブランドが存在しているか、またそれらの商品が市場シェアやレビュー数、広告予算などでどの程度優位に立っているかを事前に綿密に調査し、分析することです。競合が非常に強い場合はクリック単価が跳ね上がったり、広告を表示してもなかなかコンバージョンに結びつかないことがあります。またトップランナーが市場を独占している状況では、ASINターゲティングの効果が限定されることも多いです。そのため、競合の強さを的確に把握し、自社商品の強みが活きるターゲティングや、適度な競争環境にある商品・カテゴリーを狙うことで、より高い費用対効果を目指せます。継続的な市場分析も成果最適化には欠かせません。

効果的なASIN選定のコツ

カテゴリートップなどの圧倒的な人気商品は、広告のクリック単価が非常に高くなりがちな上、市場における圧倒的な支持やブランド力により、ただ広告を表示しただけでは自社商品の売上にダイレクトにつながりにくい状況が多く見受けられます。つまり、広告コストがかさむ割に新規顧客の獲得やシェア拡大が難しいというジレンマが発生しがちです。

一方で、一般的には自社商品よりやや高価格、かつレビューの数も(競合と比べて)やや少ない商品群にターゲティングすると、ASINターゲティング本来の効果が発揮されやすくなります。なぜなら、消費者は少しでも良い条件の商品を無意識に探す傾向が強く、「価格や評価で僅差優位に立てる」商品に自然と流れやすい心理が働くためです。このような競合分析と消費者心理双方を考慮しつつターゲティング先を選ぶことが、低コストかつ高効率な集客と売上アップを実現するコツです。

 

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