「Amazon広告のレポートを見ても、どの広告がどれだけ売上に貢献しているのかわからない」「スポンサー広告とDSPを両方使っているが、全体の効果を横断的に分析できない」——こんな悩みを抱えていませんか?
Amazon Marketing Cloud(AMC)は、Amazonの広告データをクリーンルーム環境で統合・分析できるクラウドベースのソリューションです。2026年にはすべてのスポンサー広告利用者がAMCを使えるようになり、大手ブランドだけでなく中小セラーにも門戸が開かれました。本記事では、AMCの基本から具体的にできること、使い方、導入方法まで初心者向けに解説します。
📑 目次
Amazon Marketing Cloud(AMC)は、Amazonが提供するクラウドベースのクリーンルーム分析ソリューションです。「クリーンルーム」とは、個人を特定できない形でデータを安全に分析できる環境のことです。広告主は、スポンサープロダクト広告・スポンサーブランド広告・Amazon DSP・ストリーミングTV広告など、複数のAmazon広告チャネルのデータを統合して分析できます。
AMCが注目される3つの理由があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 利用対象 | スポンサー広告またはDSPを利用するすべての広告主 |
| 費用 | 基本機能は無料。有料データセット(Flexible Shopping Insights等)あり |
| アクセス方法 | Amazon Ads Console → AMC、またはAMC API |
| 必要スキル | 基本機能はノーコード。高度な分析にはSQL知識が必要 |
| データ保持期間 | 最大13ヶ月 |
スポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、スポンサーディスプレイ広告、DSP、Streaming TV広告——これらすべてのパフォーマンスを1つのダッシュボードで横断的に分析できます。「DSPで認知を獲得した後、スポンサー広告で購入に至った」というクロスチャネルのカスタマージャーニーを可視化できます。
AMCで分析したデータをもとに、カスタムオーディエンスを作成して広告配信に活用できます。
2026年のアップデートで、作成したカスタムオーディエンスをスポンサー広告の配信にも直接利用できるようになりました(以前はDSPのみ)。
「この売上はどの広告が貢献したのか」を正確に把握できます。
各広告チャネルへの予算配分を最適化するためのデータを提供します。どのチャネルの組み合わせが最もROIが高いか、予算をどのチャネルに追加配分すべきか、ACoSを改善するにはどのチャネルに注力すべきかを判断できます。
2026年に追加された有料機能で、広告に接触していないユーザーの購買データも分析できるようになりました。カテゴリ全体の市場動向把握、自社商品のシェア分析、競合ブランドとの比較分析が可能です。広告だけでなくビジネス全体の戦略立案に活用できるデータ基盤となります。
AMCへのアクセスは簡単です。
AMCにはプリセットのクエリテンプレート(Instructional Queries)が用意されており、SQLの知識がなくても主要な分析を実行できます。
より高度な分析を行う場合は、SQLを使ってカスタムクエリを作成できます。AMCのデータテーブルには、キャンペーン別コンバージョンデータ、DSPインプレッションデータ、スポンサー広告トラフィックデータなどが含まれます。SQLの知識がない場合は、Pacvue等のツールやコンサルタントの活用がおすすめです。
従来はDSP利用者のみが活用できたAMCが、2026年にはスポンサー広告のみの利用者にも開放されました。スポンサー広告のパフォーマンスをAMCで深掘り分析し、AMCで作成したカスタムオーディエンスをスポンサー広告で活用できます。
DSPを利用している場合は、AMCの分析機能がさらに強力になります。スポンサー広告とDSPのクロスチャネルアトリビューション、DSPのオーディエンスデータとスポンサー広告のコンバージョンデータの統合分析、AMCで作成したカスタムオーディエンスをDSPキャンペーンに直接適用できます。
Pacvueを利用すると、AMCのデータをスポンサー広告やDSPの運用データと統合管理できます。AMCの分析結果に基づいた自動入札調整、カスタムオーディエンスの作成・管理、クロスチャネルレポートの自動生成が可能です。
AMCの分析が有効に機能するためには、一定の広告配信量が必要です。月間の広告費が少ないアカウントでは、統計的に有意な分析結果が得られにくい場合があります。
AMCはクリーンルーム環境のため、個人を特定するデータの出力はできません。すべてのデータは集計値として出力され、少数のユーザーしか該当しないクエリ結果は表示されません。
ノーコードのテンプレートクエリで基本分析は可能ですが、高度なカスタム分析にはSQLの知識が必要です。社内にスキルがない場合は、Pacvue等のツールやコンサルタントの活用を検討しましょう。
AMCのデータは最大13ヶ月間保持されます。長期トレンド分析が必要な場合は、定期的にレポートを出力・保存しておくことをおすすめします。
Amazon Marketing Cloud(AMC)は、Amazon広告のデータ分析を根本から変えるプラットフォームです。