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GMV Maxとは?TikTok Shop広告の仕組み・設定方法・ROI目標の決め方【2026年】

GMV Maxとは?TikTok Shop広告の仕組みとROI目標の決め方

「TikTok Shopで広告を出そうとしたらGMV Maxしか選べない」「ROI目標をいくつに設定すればいいのかわからない」「自動で回しているのに、広告費ばかり増えて利益が残らない」。TikTok Shopで広告を始めると、GMV Maxについてこうした疑問にぶつかりがちです。

GMV Maxは、設定項目が少ないぶん、最初に決めるROI目標と、投入する商品・動画素材の質で成果が大きく変わります。ここでは、GMV Maxの仕組みと従来のTikTok広告との違い、Product GMV MaxとLIVE GMV Maxの使い分け、セラーセンターでの設定手順、損益分岐から逆算するROI目標の決め方までを、運用者の視点で整理します。

この記事の結論

  • GMV Maxは、TikTok Shopの売上(GMV)を最大化するために、配信先・クリエイティブ・予算配分をシステムが自動で調整する広告ソリューションで、日本では2025年7月から提供されている
  • ショート動画・ショーケース・ショップタブ向けの「Product GMV Max」と、LIVE配信向けの「LIVE GMV Max」の2種類がある
  • 成果を左右するのはROI目標の設定。販売手数料・原価・送料を引いた利益から損益分岐ROIを計算し、それを下回らない目標から始める
Product GMV MaxとLIVE GMV Maxの違い(配信面・成果に入る売上・予算が使われる時間・向いている状況)

GMV Maxとは?

GMV Maxとは、TikTok Shopの流通総額(GMV)を最大化するために、広告の配信先・クリエイティブ・予算配分をシステムが自動で調整するTikTok Shop向けの広告ソリューションです。TikTok for Businessは、TikTok Shopの日本での提供開始と同じ2025年6月30日にGMV Maxの展開を発表し、同年7月中に提供を始める予定と案内しました。

名前が似ていますが、「GMV」と「GMV Max」は別物です。GMVはショップの売上規模を表す指標で、GMV Maxはその指標を伸ばすための広告メニューです。TikTok Shop日本版の売上規模やカテゴリ別の動向は、TikTok Shop日本版のGMVレポートで整理しています。

GMV Maxの大きな特徴は、広告経由の流入だけでなく、オーガニック(通常投稿やショップタブからの自然流入)も含めた売上を見ながら配信を最適化する点です。対象になるのは、Product GMV Maxでは広告対象に選んだ商品の売上、LIVE GMV Maxでは対象のLIVE内の売上で、ショップ内の全商品の売上が一律に計上されるわけではありません。広告主が決めるのは主に「対象商品」「ROI目標」「日予算」の3つで、どの動画をどの面に配信するかはシステムが判断します。

従来のTikTok広告と何が違う?

最大の違いは、ターゲティングや入札、クリエイティブの出し分けを人が細かく設定するのではなく、ROI目標と予算を渡してシステムに任せる点です。TikTokの公式ヘルプでは、2025年7月以降、GMV MaxがTikTok Shop広告の標準かつ唯一のキャンペーンタイプとなり、販売先をTikTok Shopとする動画ショッピング広告などは新規作成できなくなったと案内されています。そのため、これからTikTok Shopへ誘導する広告を新しく出す場合は、基本的にGMV Maxで出稿します(作成済みの広告など一部に例外があります)。

比較項目 GMV Max 従来の運用型広告(In-Feedなど)
最適化の指標 ショップの売上(GMV)とROI クリック・コンバージョンなど広告主が選ぶ指標
人が決める項目 対象商品・ROI目標・日予算が中心 ターゲティング・入札・配信面・クリエイティブ
クリエイティブ 自社投稿やクリエイター動画からシステムが選んで配信 広告用に用意した動画を指定して配信
成果の見え方 対象商品(LIVEは対象LIVE内)の売上を、広告・オーガニックの両方を含めて評価 広告経由の成果で評価
出稿の入口 TikTok Shopセラーセンターの「マーケティング」内にある「ショップ広告」、または広告マネージャー TikTok広告マネージャー

ブランド認知や自社ECサイトへの集客を狙う広告は、これまでどおりIn-Feed広告やSpark Adsで運用します。TikTok広告の全フォーマットの違いはTikTok広告フォーマット一覧で比較しています。

Product GMV MaxとLIVE GMV Maxはどう使い分ける?

商品の動画で売るならProduct GMV Max、LIVE配信で売るならLIVE GMV Maxを使います。両方を併用することもでき、売上の柱がどちらにあるかで予算の比重を決めます。

Product GMV Max

Product GMV Maxは、カート付きショート動画、ショーケース、ショップタブなど、商品を軸にした配信面で売上を最大化するキャンペーンです。対象商品を選ぶと、自社アカウントの投稿や、承認したクリエイターの動画などから、成果の出やすい組み合わせをシステムが選んで配信します。常時販売する定番商品や、レビュー・動画が多く集まっている商品に向いています。

LIVE GMV Max

LIVE GMV Maxは、指定したアカウントのLIVE配信に視聴者を集め、LIVE中の購入を最大化するキャンペーンです。配信中だけ予算が使われるため、定期的にLIVEを行える体制があることが前提になります。LIVEの進め方や規約はTikTokライブコマースの始め方で解説しています。

GMV Maxに載せる商品や素材の選び方で迷っていませんか?

funnelでは、TikTok Shopの商品選定・動画制作・広告運用まで一貫して支援しています。現状のショップを見たうえで、最初に取り組むべきことをご提案します。

GMV Maxを始める前に準備することは?

GMV Maxを始める前に、ショップの開設と商品登録、広告に使える動画素材、支払い設定の3点をそろえておくと、立ち上がりが安定します。GMV Maxは素材と商品の状態をそのまま増幅する仕組みなので、準備不足のまま始めると学習が進まず、予算だけが消化されやすくなります。

  • ショップと商品:TikTok Shopの審査を通過し、広告に載せる商品の在庫・価格・商品ページを整える。在庫が切れた商品は売れる機会を失い、配信も不安定になりやすくなります
  • 動画素材:対象商品ごとに複数本のカート付き動画を用意しておくのがおすすめです(Product GMV Maxは商品カードも配信に使うため、動画がなければ始められないわけではありません)。自社投稿だけでなく、アフィリエイトのクリエイター動画を広告に使えるよう承認しておくと素材の幅が広がります
  • 広告アカウントと支払い:セラーセンターにTikTokアカウントと広告アカウントを連携し、支払い方法を登録する。GMV Maxを配信できるのは、1つのショップにつきセラーセンターで指定した主要広告アカウント1つだけです

セラーセンターの画面構成や商品登録の手順は、TikTok Shopセラーセンター完全ガイドを参考にしてください。

GMV Maxの設定方法(5ステップ)

GMV Maxは、TikTok Shopセラーセンターの「マーケティング」→「ショップ広告」から5ステップで設定できます。画面の名称や項目は更新されることがあるため、実際の画面と照らし合わせながら進めてください。

  1. ショップ広告を開く:セラーセンターの「マーケティング」メニューから「ショップ広告」を選び、GMV Max広告の作成に進む
  2. 種類を選ぶ:商品の動画で売るならProduct GMV Max、LIVEで売るならLIVE GMV Maxを選ぶ
  3. 対象を選ぶ:Productは広告に載せる商品を、LIVEは配信するアカウントを指定する
  4. ROI目標を決める:推奨値が表示される場合も、次の章で計算する損益分岐ROIを下回らないかを必ず確かめてから入力する
  5. 日予算を入れて公開する:日予算を入力して配信を始め、配信開始直後は設定を頻繁に変えずに学習を待つ

配信開始後は、セラーセンターや広告マネージャーのレポートで、売上・広告費・ROIの推移を日次で確認します。TikTok広告全般のレポートの読み方はTikTok広告の効果測定ガイドで解説しています。

ROI目標と予算はどう決める?

ROI目標は、管理画面の推奨値ではなく、自社の利益構造から計算した損益分岐ROIを基準に決めます。GMV MaxのROIは「GMV Maxに計上された売上 ÷ 広告費」で表されます。この売上には広告経由だけでなく、対象商品のオーガニック投稿やアフィリエイト経由の注文も含まれるため、広告経由の売上だけで計算するROAS(Amazon広告など)とは単純に比較できません。

損益分岐ROIの計算

損益分岐ROIは「販売価格 ÷ 広告費をかける前の1件あたり利益」で求めます。広告をかける前の利益は、販売価格から商品原価・販売手数料・送料などの変動費を引いた金額です。販売手数料はカテゴリによって異なるので、TikTok Shop手数料完全ガイドで自社カテゴリの料率を確認してください。

計算例(販売価格3,000円の商品) 金額
販売価格 3,000円
商品原価 1,200円
販売手数料(仮に10%) 300円
送料・梱包費 500円
広告費をかける前の利益 1,000円
損益分岐ROI(3,000円 ÷ 1,000円) 3.0

この例では、ROIが3.0を下回ると、対象商品の売上全体で見て広告費が利益を上回り、赤字になります。アフィリエイト報酬を払う商品は、その分も変動費に含めて計算します。GMV MaxのROIにはオーガニックやアフィリエイト経由の注文も含まれるため、対象商品の売上全体で採算が合っていても、その利益が広告によって生まれたとは限りません。また、ROI目標を3.0以上に設定しても実績ROIが下回る日はあり、この計算には動画制作費・運用代行費・人件費などの固定費も入っていません。管理画面の売上には返品・値引きなどが反映されていない場合もあるため、利益は実際の入金額でも確かめます。損益分岐ROIは「変動費と広告費を回収するための最低ライン」と考え、最初のROI目標はそれより高めに置きます。

広告の増分効果(広告がなかった場合との差)を見るときは、管理画面のROIだけでなく、配信前の同じ期間と比べたショップ全体の売上と利益の増え方も確認します。ただし、セール・季節・投稿数・LIVE時間などでも売上は変わるため、前後比較は目安の一つで、それだけで広告の効果を確定することはできません。

ROI目標と最大配信の違い

GMV Maxには、設定したROI目標の達成を目指して配信を最適化する「ROI目標」と、ROIよりも予算の消化と売上・配信量の最大化を優先する「最大配信(Max delivery)」があります。「ROI目標」でも実績ROIが目標を下回ることはあり、目標値や利益の達成が保証されるわけではありません。TikTokの公式ヘルプでも、常時の運用はROI目標、新商品の立ち上げやセール期間など短期的に売上と露出を取りにいく場面は最大配信、という使い分けが案内されています。最大配信はLIVE GMV Max、またはProduct GMV Maxの商品単位で設定でき、ROIの振れ幅は大きくなります。

最大配信は、ROI目標とは別に設定する予算で動き、終了日を決めずに始めるとROI目標に自動では戻らないため、セールや立ち上げの期間に合わせて終了日を設定しておきます。

ROI目標を高くしすぎると、条件を満たす配信が見つからず予算がほとんど使われません。逆に低すぎると予算は早く消化されますが、利益が残りにくくなります。予算が消化されないときは、ROI目標を少しずつ下げて配信量と利益のバランスを探ります。日予算は、ROI目標どおりに回った場合の広告費として無理のない額から始め、予算をほぼ使い切りながらROIも目標を上回る日が続くときに、数日おきに少しずつ増やします。

なお、TikTokの公式ヘルプでは、2026年2月25日から、セラーセンター(PC・アプリ)と広告マネージャーで作成したGMV Maxキャンペーンを対象に、実績ROIがその日のROI目標の90%を下回り、かつ1日の注文が20件を超えた日について、広告クレジットで補償する「ROI保護」の仕組みが案内されています。

Product GMV MaxではROI目標を手動で引き上げた日、または1日に2回以上引き下げた日、LIVE GMV Maxでは1日に3回以上手動で変更した日は対象外です。このほか、キャンペーンを停止・削除した日、対象商品を編集した日、最大配信を使った商品・LIVEなどにも除外条件があり、条件を満たせば必ず補償されるわけではありません(条件は2026年9月更新の公式ヘルプによる)。日本のショップが対象かどうかは公式ヘルプに明記されていないため、管理画面のキャンペーン一覧で「ROI保護」の表示を確認してください。

成果が出ないときに見直す5つのポイント

GMV Maxで成果が出ないときは、まずシステムに渡している商品と素材を、次にROI目標と予算の設定を見直します。自動化された広告は、入力の質がそのまま結果に出るためです。

  • 動画素材が少ない・古い:同じ動画が配信され続けると反応が落ちます。新しい動画を定期的に追加し、クリエイター動画の承認も増やします
  • 商品ページと価格:クリックされても購入されない場合は、商品画像・説明・レビュー・価格を競合と比べて見直します
  • 在庫切れ:在庫が切れると、その商品は売れる機会を失い、配信と学習が不安定になりやすくなります
  • 設定の頻繁な変更:ROI目標や予算を毎日変えると学習が安定しません。変更は数日おきに、小さな幅で行うのがfunnelの運用上の目安です
  • ROI目標が高すぎる:予算がほとんど使われないときは、損益分岐ROIを下回らない範囲で目標を下げます

LIVE GMV Maxの場合は、これに加えて配信の頻度と時間帯、配信者の商品説明の質も成果に直結します。

自社運用と運用代行、どちらが向いている?

動画素材を継続的に作れる体制と、利益ベースで広告を判断できる担当者がいるなら、自社運用でも十分に回せます。どちらかが欠けている場合は、運用代行を使ったほうが立ち上がりは早くなります。GMV Maxを配信できるのは1ショップにつき主要広告アカウント1つなので、運用代行を使う場合は、どの広告アカウントを主要アカウントにし、代行会社にどの権限を付けるかを最初に決めておきます。

判断のポイント 自社運用が向く 運用代行が向く
動画素材 社内で毎週制作できる 制作体制がない、クリエイターとのつながりがない
利益管理 商品別の原価・利益を把握している 損益分岐ROIを計算できていない
LIVE 配信者と配信枠を確保できる 配信者の手配から任せたい
他モールとの併売 TikTok Shop単独で運営 Amazon・楽天などと広告予算をまとめて最適化したい

GoogleやMetaなど他の媒体も含めて広告予算の配分を考えたい場合は、Web広告運用の完全ガイドで媒体ごとの役割を整理しています。TikTokの広告とTikTok Shopの全体像はTikTokマーケティング完全ガイドにまとめています。

よくある質問

Q. GMV Maxは日本のTikTok Shopでも使えますか?

A. 使えます。TikTok for Businessは2025年6月30日にGMV Maxの日本展開を発表し、同年7月中に提供を始めると案内しました。日本のセラーは、TikTok Shopセラーセンターの「マーケティング」内にある「ショップ広告」からGMV Maxを作成できます。

Q. GMV Maxと従来の動画ショッピング広告は併用できますか?

A. TikTok Shopを販売先とする広告は、2025年7月以降GMV Maxで出稿する仕組みになっており、動画ショッピング広告などを新たに作成して併用することは基本的にできません(作成済みの広告など一部に例外があります)。ブランド認知や自社ECサイトへの集客を目的とする場合は、GMV Maxとは別にIn-Feed広告やSpark Adsを運用できます。

Q. GMV Maxのレポートにはオーガニックの売上も含まれますか?

A. 含まれます。Product GMV Maxでは、広告対象の商品の注文は、オーガニック投稿やアフィリエイト経由のものもGMV Maxの成果として計上されます。LIVE GMV Maxでは、対象LIVE内の注文が計上されます。そのためGMV MaxのROIは広告経由だけで計算するROASより高く見えやすく、広告の増分効果を判断するときは、配信前の同じ期間のショップ全体の売上と比べるなど、別の角度からも確かめることが大切です。

Q. GMV MaxのROI目標はいくつに設定すればよいですか?

A. 販売価格を、広告費をかける前の1件あたり利益で割った損益分岐ROIを基準にします。たとえば販売価格3,000円で広告前の利益が1,000円なら損益分岐ROIは3.0なので、3.0を下回らない目標から始め、予算の消化具合を見て調整します。

Q. Product GMV MaxとLIVE GMV Maxはどちらから始めるべきですか?

A. 定期的なLIVE配信の体制がなければ、Product GMV Maxから始めます。LIVE GMV Maxは配信中にしか予算が使われないため、週に複数回のLIVEを続けられる体制ができてから追加するのが現実的です。

GMV Maxで利益の残る運用を始めるなら

GMV Maxは設定が簡単なぶん、ROI目標の置き方と、システムに渡す商品・動画素材の質で成果に大きな差がつきます。自動化に任せきりにせず、利益の基準を人が決めることが大切です。

funnelでは、TikTok Shopの出店から商品選定、動画・LIVEの制作、GMV Maxを含む広告運用まで一貫して支援しています。Amazonや楽天との併売も含めて、広告予算の配分をご提案できます。

こんな方におすすめです:

  • GMV Maxを始めたが、ROI目標をいくつにすればよいかわからない
  • 広告費は増えているのに、利益が残っている実感がない
  • 広告に使える動画素材やLIVEの体制が足りない
  • Amazon・楽天とTikTok Shopの広告をまとめて見直したい

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※本記事の情報は2026年10月時点のものです。最終更新:2026年10月23日