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Amazonベンダーセントラルとは|セラーセントラルとの違いと1P広告の進め方
「Amazonの担当者からベンダーセントラルの案内が来たが、今のセラーセントラルと何が違うのか分からない」「卸として取引しているのに、売上を伸ばす打ち手がほとんど無い」。メーカーのEC担当者からは、こうした声をよく聞きます。ベンダーセントラルの解説はセラー向けの情報に比べて少なく、社内で判断材料をそろえにくいのが実情です。
この記事では、Amazonベンダーセントラルとは何か、セラーセントラルとの違い(取引形態・価格・在庫・費用・データ)、メーカーがどちらを選ぶべきかの判断軸、ベンダーとしての広告運用(1P広告)の進め方までを整理します。
この記事の結論
- ベンダーセントラルは、Amazonに商品を卸す「1P(ファーストパーティ)」の取引で使う管理画面です。売り手はAmazonで、販売価格もAmazonが決めます。
- セラーセントラル(3P)は自社が売り手になり、自社の出品価格・在庫・広告を自分で管理する代わりに、販売手数料など(大口出品では月額登録料も)を払います。
- ベンダーでも広告は出せます。ベンダーは小売価格や発注量を直接決められないため、在庫や価格の変化を踏まえて入札・予算・対象商品を調整する運用が重要です。
ベンダーとセラー、自社はどちらで売るべきか迷っていませんか?
今の商品・体制・数字をもとに、進め方を一緒に整理します。
✓1P・3P・併用の向き不向き
✓広告アカウントの現状チェック
✓在庫・価格に合わせた広告の考え方
Amazonベンダーセントラルとは?
Amazonベンダーセントラルとは、メーカーや卸売業者がAmazonに商品を卸す(Amazonが仕入れて販売する)取引で使う、取引企業向けの管理画面です。Amazon Adsのよくある質問でも、ベンダーセントラルで商品を管理する事業者は、自ら出品するセラー(出品者)とは別の区分として扱われています(出典:Amazon Ads よくある質問)。
ベンダーセントラルでは、Amazonからの発注(PO)の確認と承認、納品の手配、請求と支払いの確認、商品情報の登録や修正、販売データの確認などを行います。通常の卸取引では、買い手の注文を受けて出荷するのはAmazonで、ベンダーはAmazonに対して商品を納める立場です(取引によっては、ベンダーが購入者へ直接出荷する形もあります)。
「1P」と「3P」は何を指す?
1P(ファーストパーティ)はAmazon自身が売り手になる販売、3P(サードパーティ)はAmazon以外の事業者がAmazonのマーケットプレイスで売る販売を指します。ベンダーセントラルは1P、セラーセントラルは3Pの管理画面です。商品ページで販売元が「Amazon」と表示される商品は、Amazonが仕入れて売る1Pの商品です(仕入れ先はメーカーとは限らず、卸売業者の場合もあります)。
ベンダーセントラルは誰でも始められる?
ベンダーセントラルは、セラーセントラルのように自分で申し込んで始めるものではなく、基本的にAmazonの小売部門からの招待で取引が始まります。招待の基準は公開されていません。
セラーセントラルでの販売実績が招待を保証するわけでもありません。招待がない場合は、セラーセントラルで出品するのが現実的な選択肢です。セラーとしての始め方はAmazon出品者登録(アカウント開設)の手順で解説しています。
メーカーがAmazonで売る前に押さえておきたい記事
ベンダーセントラルとセラーセントラルの違いは?
一番大きな違いは「誰が売り手か」です。ベンダーセントラルではAmazonが売り手で、メーカーの売上はAmazonへの卸売上です。セラーセントラルではメーカー自身が売り手で、購入者に販売した代金が売上になり、そこから原価・販売手数料・広告費・物流費などを引いたものが利益です。売上の基準(卸売上か小売売上か)が違うため、両者は売上ではなく利益で比べます。
| 項目 | ベンダーセントラル(1P) | セラーセントラル(3P) |
| 取引の形 | Amazonに卸す(Amazonが仕入れて販売) | 自社がマーケットプレイスに出品して販売 |
| 始め方 | 基本的にAmazonからの招待 | 自分で登録して始められる |
| 販売価格 | Amazonが決める(メーカーは卸値を交渉) | 自社の出品価格を決める(他の出品者の価格は決められない) |
| 在庫と出荷 | 通常の卸取引では、Amazonの発注に合わせて納品。発注量はAmazonが決める | 自社出荷かFBAかを選び、補充量も自社で決める |
| 主な費用 | 契約に基づく販促協力費・物流関連費用・納品不備に伴う費用負担など。卸価格と各種取引条件によって採算が変わる | 販売手数料、大口出品では月額登録料4,900円(税抜)、FBAを使えばその手数料 |
| 購入者への対応 | Amazonが対応(通常の卸取引の場合) | 自社出荷なら自社、FBAなら配送と返品の多くをAmazonが対応 |
| 広告 | スポンサー広告・Amazon DSPを利用できる(広告ごとに利用資格あり) | スポンサー広告・Amazon DSPを利用できる(広告ごとに利用資格あり) |
| データ | 販売・トラフィック・在庫の分析レポート(注文売上・出荷売上・販売数量など) | 自社の出品の販売・アクセス・在庫のレポート |
セラーの料金は、Amazon出品サービスの料金ページによると、大口出品が月額4,900円(税抜)、小口出品は成約1件ごとに基本成約料がかかり、どちらも商品カテゴリごとの販売手数料が別にかかります(出典:Amazon出品サービス 料金)。手数料の全体像はAmazon出品手数料の完全ガイドにまとめています。
お金の流れはどう違う?
ベンダーの売上は、基本的にAmazonへの卸価格×納品数量が基準です。実際の受取額や利益は、返品・販促協力費・その他の契約上の控除や費用負担で変わります。広告費を取引代金から控除して支払う方法もあります。条件は取引ごとに異なるため、案内が来たら卸価格だけでなく、支払い条件や控除・費用負担の項目まで書面で確かめることが大切です。
セラーの売上は、購入者に販売した代金(販売価格×販売数)です。利益は、そこから原価・販売手数料・広告費・物流費などを引いて考えます。自社の出品価格を決められるため、利益率を自社で管理しやすいのが特徴です。
価格・在庫・データの主導権はどちらにある?
ベンダーでは、販売価格と発注量をAmazonが決めます。メーカーは「いくらで売るか」「いつ在庫を厚くするか」を直接は決められず、Amazonの発注が少ないと品切れが起き、多すぎると返品や値下げの交渉が起きることがあります。
セラーでは、自社の出品価格・在庫・セールの参加を自社で決められます。ただし決められるのは自社の出品価格だけで、同じ商品を売る他の出品者の価格や値崩れまでは防げません。価格や在庫の状況によっては、おすすめ出品に選ばれない場合もあります。そのぶん、在庫補充や価格の見直し、購入者からの問い合わせ対応などの作業は自社(または委託先)が担います。どちらが楽かではなく、どこまで自社でコントロールしたいかで考えると判断しやすくなります。
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メーカーはベンダーとセラーのどちらを選ぶべき?
自社の出品価格と販売を自分で管理したいならセラー、量販店への卸に近い形で運営の手間を減らしたいならベンダーが向いています。迷う場合は、商品ごとに分けて考えるのが現実的です。
ベンダーが向いているケース
- 量販店への卸が中心の販売体制 ── 発注を受けて納品する業務の流れが社内にすでにある
- Amazon向けの運営担当を厚く置けない ── 価格の見直しや購入者対応をAmazonに任せたい(発注対応・納品・請求の照合などの業務は自社に残る)
- まとまった量を安定して供給できる ── 発注が急に増えても欠品させずに納品できる
セラーが向いているケース
- 自社の出品価格を管理したい ── 他の販路と価格をそろえたい(他の出品者の価格や値崩れまでは防げない)
- 新商品やテスト販売が多い ── 少ない数から始めて、売れ行きを見て在庫を増やしたい
- 販売データを細かく見て改善したい ── 価格・広告・ページを自社の判断ですぐ変えたい
ベンダーとセラーを併用するときの注意点は?
同じブランドでベンダーとセラーを併用する(いわゆるハイブリッド)場合は、「どの商品をどちらで売るか」を先に決めます。同じ商品を両方で売ると、Amazonの販売価格と自社の出品価格が競合し、どちらが販売されるか(おすすめ出品)が読めなくなります。
よくある分け方は、定番の売れ筋はベンダー、新商品・限定品・セット品はセラー、という形です。広告アカウントも1P・3Pで分かれます。別のアカウントのキャンペーン同士は同じ検索語句で競合し得るため、同じ検索語句に配信するときは、対象商品・目的・予算を確認して、意図しない競合や重複を抑えます。必要なら担当を分け、1P・3Pを合わせた全体の成果で判断します。
この記事を読んだ方へのおすすめ
ベンダー取引の始め方と日々の業務
ベンダー取引は、Amazonからの案内を受けて条件を確かめるところから始まります。始めた後は、発注への対応と販売データの確認が日々の中心になります。
- 案内を受けて条件を確認する ── 卸値、支払い条件、販促協力費、納品のルールなど、売上と利益に関わる条件を書面で確かめる
- 商品情報を登録・整える ── 商品名、画像、説明文、ブランド情報を整える。商品ページの見せ方は売上に直結する
- 発注(PO)を確認して承認する ── 届いた発注の数量と納期を確かめ、受けられる数量で回答する
- 納品ルールに沿って出荷する ── ラベルや梱包、納期のルールを守る。守れないと費用負担が発生することがある
- 販売データを見て改善する ── 売上、在庫、品切れ、検索での見え方を確認し、商品ページと広告を見直す
ベンダーは小売価格と発注量を直接は決められないため、販売促進の面で自社が動かせるのは主に「商品ページ」と「広告」です。この2つを継続して改善できるかどうかが、ベンダーとしての売上の差になりやすい部分です。
ベンダーの広告運用(1P広告)はどう進める?
ベンダーも広告は出せます。ベンダーは小売価格や発注量を直接決められないため、その変化を踏まえた広告運用が重要です。
ベンダーが使える広告は?
ベンダーも、スポンサープロダクト広告・スポンサーブランド広告などのスポンサー広告や、Amazon DSPを利用できます。広告ごとに利用資格(ブランドの条件や対象商品など)が決まっているため、使う前にAmazon Adsの各広告の案内で確認してください。広告の種類ごとの特徴はAmazon広告の種類一覧で比較しています。
セラーの広告運用と何が違う?
違いは、広告の成果を左右する小売価格と在庫を自社で直接動かせない点です。次の3つを運用ルールに入れておくと、広告費のむだを減らしやすくなります。
- 在庫不足を見越して広告を調整する ── スポンサープロダクト広告では、在庫切れの商品は自動で配信対象から外れます。欠品前に在庫と補充の見込みを確認し、入札・予算・対象商品を調整する。ほかの広告形式は、それぞれの配信条件を確認する
- 価格の変化に合わせて入札を見直す ── Amazonが価格を下げたときは転換率が上がりやすく、上げたときは下がりやすい。価格の動きと広告の成果を並べて見る
- 1P・3Pの重複を管理する ── ハイブリッドの場合は、同じ検索語句に配信する商品・目的・予算を確認し、意図しない競合や重複を抑える
1Pと3Pの広告成果を比べるときの注意点は?
ベンダーにも販売・トラフィック・在庫の分析レポートがあり、注文売上・出荷売上・販売数量などを確認できます。ただし、広告で計測される売上はAmazonでの小売売上で、自社の卸売上とは別物です。2つを区別して見る必要があります。
スポンサープロダクト広告の標準の売上集計期間(アトリビューション期間)は、セラーが広告クリック後7日、ベンダーが14日です。1Pと3Pの成果を比べるときは、広告形式・計測期間・対象範囲・利益構造をそろえて確認してください。
1Pと3Pの広告をまとめて管理するには?
ベンダーとセラーを併用すると、広告アカウントが分かれて管理の手間が増えます。広告運用ツールのPacvue(パクビュー)はセラーセントラル(3P)とベンダーセントラル(1P)の両方の広告アカウントに対応しており、同じ画面で運用できます(詳しくはPacvue完全ガイド)。アカウントをまたいで成果を比べられるので、どちらの広告に予算を寄せるかを判断しやすくなります。使える機能やデータ連携の範囲は、契約内容で確認してください。
「ベンダーセントラル終了」と言われるのはなぜ?
ベンダーセントラルそのものが日本で一律に終わる、というAmazonの公式発表は、2026年11月時点で確認できていません。「終了」と言われる背景には、海外でのベンダー取引の見直しがあります。
米国では2024年に、一部のベンダーに取引終了が通知されたと報じられました(米国の小売業界メディアRetail Brew、2024年10月21日)。Amazonの広報担当者は、商品構成の定期的な見直しの結果、一部の米国ベンダーからの仕入れを止めたと説明しています。日本全体での終了を示すものではありませんが、取引が個別に見直される可能性はあるため、ベンダーとして取引している企業は次の2点を備えておくと安心です。
- 3Pへの移行手順を確認しておく ── セラーアカウントの登録・審査、出品の準備、在庫と物流の手配に何が必要かを把握しておく
- 商品ページと広告のデータを手元に残す ── 売れ筋のキーワードや広告の成果を記録しておけば、切り替え後の立ち上げが早くなる
取引条件の変更や終了の連絡は、ベンダーセントラルの通知やAmazonの担当者から届きます。インターネット上の噂ではなく、自社に届いた連絡の内容で判断してください。
ベンダーの広告運用を外部に任せるときの確認点
ベンダーの広告運用を代理店などに任せる場合は、セラーの運用実績だけでなく、1Pの広告アカウントを扱えるかを確かめます。確認したいのは次の4点です。
- 1Pの広告アカウントの運用経験があるか ── 小売価格と発注量を自社で直接決められない前提で運用ルールを組めるか
- 在庫・価格の変化をどう広告に反映するか ── 確認の頻度と、止める・強める判断の基準を説明できるか
- 1P・3Pの役割分担と全体評価 ── 同じ検索語句への配信をどう調整し、1P・3Pを合わせた成果をどう評価するか
- レポートで何が分かるか ── 広告費と売上だけでなく、在庫切れや価格変動の影響まで見られるか
費用の相場や料金体系の違いはAmazon広告運用代行の費用相場と選び方で解説しています。Amazonで売るための施策全体はAmazon出品・広告・運用の完全ガイドから探せます。
よくある質問
Q. ベンダーセントラルとセラーセントラルの一番の違いは何ですか?
A. ベンダーセントラルとセラーセントラルの一番の違いは、売り手が誰かです。ベンダーセントラルではAmazonが商品を仕入れて販売し、販売価格もAmazonが決めます。セラーセントラルではメーカー自身が出品者として販売し、自社の出品価格や在庫を自社で決めます。
Q. ベンダーセントラルには自分で申し込めますか?
A. ベンダーセントラルは、基本的にAmazonの小売部門からの招待で取引が始まり、セラーセントラルのように自分で登録して始める仕組みではありません。招待の基準は公開されておらず、セラーとしての販売実績が招待を保証するものでもありません。招待がない場合は、セラーセントラルでの出品が選択肢になります。
Q. ベンダーでもAmazon広告は出せますか?
A. ベンダー(取引企業)もスポンサー広告やAmazon DSPを利用できます。広告ごとに利用資格があるため、Amazon Adsの各広告の案内で条件を確認してください。ベンダーは小売価格や発注量を直接決められないため、欠品前に在庫と補充の見込みを確認し、入札・予算・対象商品を調整する運用が重要です。
Q. ベンダーセントラルは終了するのですか?
A. 日本のベンダーセントラルを一律に終了するというAmazonの公式発表は、2026年11月時点で確認できていません。米国では2024年に一部のベンダーへ取引終了が通知されたと報じられており、取引が個別に見直される可能性に備えて、3Pへの移行手順を確認しておくと安心です。
ベンダー・セラーどちらでも、広告と商品ページの改善が売上を左右します
ベンダーでもセラーでも、自社で動かせる「広告」と「商品ページ」を継続して改善できるかどうかで、Amazonでの売上は大きく変わります。
株式会社funnelは、支援社数500社の実績をもとに、Amazon広告の運用代行(おまかせパック)と広告運用ツールPacvueの導入支援を行っています。支援先の平均ACoS改善は30%です。広告の運用代行は、ベンダー(1P)とセラー(3P)のどちらの広告アカウントにも対応しています。
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- ベンダーとセラーのどちらで売るべきか、社内で判断材料をそろえたい
- 在庫や価格の変化に広告の調整が追いついていない
- 1Pと3Pの広告アカウントがばらばらで、全体の成果を比べにくい
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※本記事の情報は2026年11月時点のものです。最終更新:2026年11月5日